こんにちは。Petitです。
新型コロナウイルスの影響で経済活動が停滞し、今後の見通しが持てない状況になっています。国の様々な介入により、なんとなく市場の指標はもとにもどりつつあるように感じられますが、実際の状況とは隔離しているようにも感じます。
こんな時に、どのように自分の資産を守り未来に向けて貯蓄したり増やしたりしていけばよいのでしょうか。
こんな人に読んでほしい
そもそも投資って何から始めたらいいのか
これから投資を始めようという人で、難しいことを考えたくない場合は、「王道のインデックス投資信託への投資」一択だと思います。未来への時間が長ければ長いほど、一歩踏み出すのが早ければ早いほど、その効果が大きくなります。
こんな状況だからこそ、じっくりと未来を見据えて大変な状況の中でも今の自分にできることを始めてみましょう。
しかし、そもそも投資信託ってどういうものかを知らないままに投資することは危険です。
なぜなら、王道のインデックスファンドに投資したとしても、証券会社やファンドによっては資産を増やすことができないからです。
しかし、悪くないファンドを見つけて、証券会社をしっかり選べば、間違いなく資産を増やすことができます。
今回は投資信託の基本について解説します。
そもそも投資信託とは
いろんな会社が協力して作った金融商品
投資信託は金融商品です。投資家からお金を集めて1つにして運用をしています。そして、運用した結果得られた利益を投資家に分配しています。
投資信託はたくさんの投資家からお金を集めているため、資金が個人に比べて多く、個人では不可能に近い分散した投資をすることができます。
投資信託はいろいろな物を入れることができる入れ物だと言われています。国内のものだったり、海外のものだったり、株式だったり、債券だったりと、世界各地の様々な金融商品を組み合わせて作られています。
投資信託は販売・運用・管理が別の会社になっていて、どこかが破綻しても別の会社が代わりをするなどして継続できるため、急に潰れて無くなることは、ほとんどありません。繰り上げ償還(その時点での値段で払い戻しされる)されることはありますが、ちゃんとした商品なら基本的にありません。
損をする可能性がある商品
投資信託はリスクのある商品です。リスクと言うとマイナスだけのイメージですが、ここで言うリスクは振れ幅のため、プラスもリスクもあります。基本的に長く続ければプラスの可能性が高くなりますが、今回のコロナのような暴落ではマイナスになるリスクもあります。
また、その時の景気により基本価額は上がりやすかったり下がりやすかったりするため、長い目で見ればプラスの商品も、短期で見るとマイナスになることがあります。
投資信託のスタートは、1万円です。ですので、上の図のようにA地点で購入すると大きく資産が増えますが、B地点で購入すると暴落があり資産が大きく減ってしまいます。しかし、いつ値上がりして、いつ値下がりするかは全く分かりません。株価の指数はランダムウォーカーと言われるくらい気まぐれです。
コロナの影響で大きく値を下げてはいますが、少しずつ回復していくことも分かります。現在は基本の1万円よりは高くなっています。基本的に右肩上がりにはなっているため、そのときの価額がいくらだからということは考えなくでも大丈夫ということになります。
右肩上がりということは、今が一番安いということになるからです。
投資信託は多くの金融商品に分散しているため、株式などの単体での購入に比べるとリスクの振れ幅は小さくなります。
リスクを取りたく無い場合は、そもそも投資しなければ振れ幅はありませんので、リスクゼロということになります。増えもしないが、減りもしないということですね。
投資信託には分配金がある
投資信託はいくつかの分配金を出す仕組みがあります。(分配金を出さないタイプのものもあります)基本的なタイプは3つになります。
②運用成果を全て分配金として出すタイプ
③定期的に分配金を出す上に、年に1~2回売却益から分配金をだすタイプ
分配金を出すタイプの投資信託は一見配当のように利益になっているように思わせているものがありますが、その分配金がどこから支払われているかが問題です。
それは、分配金を出すための方法が2種類あるからです。
②特別分配金・・・利益が無い場合は金融資産を取り崩して支払われるもの
どちらの分配金も元々投資した資産が大きく増えることはありません。それは、福利の効果を得ることができないからです。

福利の効果とはなんですか?

投資して増えた資産を再投資することで、より大きな利益となって増えていくことだな。
例えば、
100万円で5万円の利益が出た場合、それを再投資することで、次は105万円での利益を得ることができるということだよ。
さらに、②の特別分配金は自分が投資した金融資産が目減りしていくこともあり得るので、どんどん資産が減っていく福利の逆の効果になって、損をしていくことになります。
投資するなら「王道のインデックスファンド」
ファンドの種類
投資信託のファンドの種類は大きく分けて2種類あります。それは、インデックスファンドとアクティブファンドです。どちらも様々な金融商品を詰め合わせている入れ物というところは同じですが、運用していく方法が違っています。
インデックスファンドとアクティブファンド
インデックスファンドは平均点を狙っていく方法です。市場の平均に連動していくだけという簡単なものになります。よく耳にする市場平均の指数として、日本では「日経平均株価指数」、米国では「S&P500」などがあります。
インデックスファンドが王道といわれているのは、他の運用方法であるアクティブファンドは、このインデックスファンドが目指している市場の平均を超えることを目指していて、長い目で見ると平均を超えることが難しいからです。
短期で見ると、アクティブファンドが平均を超えることはよくありますが、超えた年もあれば、下がる年もあるというのが現状です。なぜなら、アクティブファンドが頑張れば平均が上がることにもなるからです。
ファンドマネージャーがグロース投資やバリュー投資など様々な投資方法を考え、平均を超えようとすればするほど平均は上がり、平均を超えることが難しくなります。
投資信託のリスクとリターン
リスクについては損をする可能性があるところで説明した通り、値動きの幅になります。高くなってプラスになるリスクもあれば、低くなってマイナスになるリスクもあります。
投資信託で重要になってくるのが、リターンの考え方です。投資信託のリターンとは、損益のことで、最終的にどの様に儲けるのかということです。
インカムゲインとキャピタルゲイン
インカムゲインとは、ここでは分配金のことです。株なら配当金、債券ならクーポン収入、不動産なら賃料収入にあたるものですが、分配金のところで説明した通り分配金を直接受け取るのは福利の効果が期待できないために合理的ではありません。
投資信託に投資する場合はインカムゲイン目的はよくない投資選択ということになります。
キャピタルゲインは売却益のことです。売却益の計算方法は以下のとおりです。
最終的に売った時の値段が購入時の価額にコストを加えたものよりも多くなっていれば、自分の利益になるというものです。
米国系のインデックス型の投資信託は基本的には右肩上がりの成長をしています。そう考えれば、そこにさらに福利の効果も得られるため、長期保有すればするほど資産が増えていくということになります。
基本的には投資信託をするときには、このキャピタルゲイン目的での運用となります。だから、長期での投資を継続することが大切になります。
投資信託の正しい選び方は
投資信託にはコストがかかる
キャピタルゲインでの利益計算で購入時の価額にプラスしたものにコストがあります。このコストは投資信託での最大のマイナス要因になります。
株や債券などは誰かが運用する訳ではないのでコストはかかりませんが、投資信託は運用会社が運用しているためにコストがかかります。
キャピタルゲインを最大にするためには、このコストを最大限低くする必要があります。
主な投資信託のコスト
投資信託のコストには様々ありますが、大きく3つのコストがかかります。
②保有コスト・・・信託報酬といわれ、年率で表示されます。(0.5以上は高い)
③売却コスト・・・信託財産留保額といわれ、ゼロのものもあります。
3つのうち、2つは最近かからないものも多くなってきました。コストはゼロであることが望ましいので、投資信託を選択する時には、ノーロードで売却コストもかからないものを選ぶのは前提となります。コストはマイナスにしかならないからです。
そして、保有コストである信託報酬は0.1%台のものを選ぶ必要があります。
インデックスファンドの信託報酬コスト | ||
eMAXIS Slim | 全世界株式(オールカントリー) | 0.1144% |
全米(S&P500) | 0.0968% | |
国内株式(TOPIX) | 0.144% | |
SBIインデックス | 全世界 | 0.180% |
アクティブファンドの信託報酬コスト | ||
eMAXIS | NYダウインデックス | 0.66%以内 |
セゾン | 資産形成の達人ファンド | 1.375±0.2% |
ひふみプラス | 1.078% |
信託報酬コスト面だけで見ると、インデックスファンドがほぼ0.1%台なのに対して、アクティブファンドは0.5以上のものが多くなります(ここで挙げたのは全部・・・)投資のプロが働くわけですからコストがかかることは仕方がないですが、投資する側からするとコストはマイナスになるため利益が少なくなりなります。
悪くないファンドかや、悪くない証券会社かは、コストで判断します。コストは、ファンドや証券会社が持って行く利益です。投資側からは、何のメリットもない支払いになります。コストが低ければ低いほど資産が増える可能性が高いということです。
反対に言えば、コストが高いと、どんなに成績の良いファンドでも儲からないということになります。
そう考えると、コストの安いインデックスファンドが安心して投資できる商品ということになり、王道となっているのです。
投資信託の商品を選ぶときはコストの安い王道のインデックス運用を選ぶことがベターと言えます。さらに、右肩上がりのベンチマークになっている米国中心のものが今後の成長も考えると安定しているのではないでしょうか。
米国は心配だという方は全世界を買えば、世界全体の経済がマイナスにならない限り、どこかはプラスになっているでしょうから、さらに安心かもしれません。しかし、世界経済の7割くらいは現在米国が占めているため、ほとんど変わりはありませんが。
まとめ
比較的安定していて、破綻などの危険のない投資信託で投資を始めるなら、コストが安く自分の資産を増やす可能性が高い王道と言われるインデックスファンドへの投資一択です。
その時は、長期保有を前提として、右肩上がりのベンチマークのものを選ぶことが大切です。
ついでに、積立ニーサやニーサを活用すれば税金もかかりませんので、資産をさらに増やすことができます。
どんなことにでも当てはますかもしれませんが、投資信託の長期投資でもドルコスト平均法でのコツコツ積み立て投資が最強です。
余り多くのことを考えたくない人や、とりあえず未来に資産を増やしておきたいと考えている人はコストが安い「王道のインデックスファンド」一択でOKですよ。
さらに投資信託について学びたいと思う人に、今回の参考文献を紹介します。
王道のインデックスについてや、お金のことならリベ大の書籍もおススメでしょう。まだ販売されていませんが、きっと勉強になりますよ。
では、未来に向けて自分の資産を増やしていきましょう。