長寿をもたらす神「桃王母」。
その神の子孫が住み、長寿をもたらすとされる伝説のある村【峰花烔(ふかず)村】での奇怪な因習にまつわる上質のミステリー。
上質なミステリー的マンガ
村には簡単に出入りができない掟があり、神の住む山への立ち入りも禁止されている。
小説家の父を持つ水嶋悟は、父の小説が好きな村長の奥さんの計らいで峰花烔村へ引っ越しする。
禁止されていることを知らない悟は山へ入り、山神の一族である七海と出会う。
田舎の山の中の村の怪しい掟、村の禁忌に重なる思惑・・・村の「秘密の果実」とは!?
- ミステリーものが好き
- エロというより甘美なエロスがいい
- スピーディーな展開が好き

「秘密の果実」の紹介
作 者 : 朱井よしお
掲載誌 : ジャンプ+
APP『ジャンプ+』や『マンガMee』で読むことができまるが、白い光がいろいろと見えますね。試し読みの方は、オリジナルで1話が読めますよ。
🦨新連載🍀
***#秘密の果実
***
愛した人は村の禁忌――水嶋悟は迷い込んだ山で美しい女の子と出会う。それが村の秘密に触れる禁忌であるとも知らず…。豹変する村人、甘美な誘惑、重なるいくつもの謎と企み…。“秘密の果実”を巡る恋愛サスペンス開幕!!
#朱井よしお #ジャンプラ #マンガMee pic.twitter.com/UnBDJjqiRj— マンガMee【公式】 (@manga_mee) May 8, 2020
【マンガMeeのTwitterより】
「秘密の果実」の登場人物
水嶋 悟(みずしま さとる)
高校1年の男子生徒。反抗期の高校生で、父親のことは昔から「あいつ」呼ばわりしている。母親のことが好きだったが、幼い時に事故で亡くし、父親と二人で生活している。
父親の引っ越しの都合で村に引っ越してきたが、その初日に知らずに山に入り、七海と出会う。
その出会いが彼を悲劇に巻き込んでいく。
七海(ななみ)
引っ越した日に山の奥で出会った少女。
桃王母の子孫とされ、村の禁忌に関わる秘密をにぎっている。そのため、これまで誰からも隠されて育ってきた。
悟が間違って出会ったのが初めての男子で、そのことが、「秘密の果実」の因習との関りに巻き込むことになっていく。
水嶋 豊
悟の父親。昼まで寝ていたり、父親1人なのにご飯を作らなかったりと、結構グダグダな父親。男1人で育てているって感じではない。
悟の母が亡くなった後も、出版社の担当の女性とイチャイチャしていて、悟からは非難されている。
桐山 美影(きりやま みえい)
悟と同じ高校1年生の女子生徒。
席が隣になったこともきっかけで、親しく話しかけてくれる。いろいろと村のことも教えてくれるが、悟の態度により、「悟」と呼んだり「水嶋」と呼んだり気分の上げ下げが激しい一面もある。
学校のメンバー
辻
大きく物語に関わることはないけど、普通の女子高生かな。
田中
眼鏡をかけている同級生。
杉尾
入江以外のもう一人の男子生徒。お子様っぽいけど、けっこう積極的な発言もあり。後藤さんが好きなのかな。
後藤
大きくは物語に関わることはないけれど、ちょくちょく登場する女子生徒。
入江との関りがちょっと気になるところ。
中根 美保(なかね みほ)
登場した時は結構暗めのキャラだけれど、木村先生と怪しい関係をもっている。どの程度村のことについて知っているのか、今後の展開にどう影響するのか、未知数のキャラ。
入江 一成(いりえ かずなり)
いつも図書館にかよっている高校1年生の男子生徒。
悟が村の伝説を調べに図書室に行った時も図書室にいて、七海について言及する。七海以外の女性と男の子を作ることが定められている。
外から来た母親を村の外へ逃すために様々な考えを巡らせている。
入江 樹(いりえ いつき)
入江の弟。
七海と子供を作るのが定められている。初めの登場から、どんどん可愛らしさというか12歳らしさが出てきて、結構いいキャラに育っていっている。
今後の展開で、自由に生きることが手にできるのか?
茜(あかね)
入江家に仕えている巫女。警備隊長をしていて、樹の部屋に入るための鍵を常に持っている。
一成のことを第一に考えていて、自分の意思を持っているって感じの女性。
木村 隆二(きむら りゅうじ)
高校1年生の担任をしている先生。中根さんを利用して、盗聴したり悟のことを調べている。
村の一員として悟の監視をしているというだけでなく、村のことも悟のことも、様々なところで関りが入り混じってくる重要な人物。
「秘密の果実」のまとめ【ネタバレあり】
村の禁忌「秘密の果実」を守る村人が怖い
村人の大人は「村の禁忌」について知っているようで、何か変化があった場合すぐに全員が知ることができる連絡網があるようで、その目線がかなり怖い。
スマホの時代なのに、村人は全員「ガラケー」だったり、必要な物資を購入するときは役場に頼んで村の外から買ってきてもらったりと、出入りや情報管理が徹底している上に、村人全員が「村の掟」を最重要視しているところが、洗脳的な要素も関係してそう。
何にしろ、「山」に関わることに関しては、目つきが変わるので、その目が怖い。
敵か味方か・・・「秘密の果実」の人間関係
その時その時の状況の変化で、人間関係が大きく変わり、その関係から新たな事実が見えてくるといった、スピーディーな展開で、読みどころ満載です。
主人公悟と七海との恋愛的な展開もさることながら、悟のことが好きで近寄ってくる女子生徒との関りがあったり、村長の嫁と不倫関係にある人物がいたりと、主人公だけでなく、それをとりまく様々な人と人との人間関係もサスペンスドラマな感じに仕上がっています。
そして、その一つ一つの関係が、上手く絡み合って事実へとつながっていく展開も秀逸です。
「秘密の果実」まとめ
つぎつぎと展開していくスピーディーさと、事実が見えてくるにつれて仲間も増えてきて閉鎖的な村から解放されるのではなかと期待できるストーリーが見ごたえ十分です。
神の存在が見え隠れするので、単純な恋愛のストーリーとはいかないような気がしますが、その呪縛を断ち切るのも、また愛なのではないかと考えさせられますね。
最後まで見逃せません。