《第5章 過去の思い出 前編》
「そういやぁ、アシヤさんとレイラさんモアンさんは、どんな過去があったんですか?」
「言ってなかったですか?」
「聞いてませんね。」
「じゃあ、休憩の間に話しましょう。」
そして、俺は、昔の頃の話をし始めた。
昔々、俺が産まれて丁度7年の誕生日それは急にやってきた。嫌、もともと分かっていたがその日になるとは知らなかったのほうが正解か?まぁ、どっちでもいいや
どうしたかと言うと、双子の妹が産まれたのだ。
正直嬉しかった、妹が出来るなんて思ってもいなかったから。
でも、その時の俺はそんな事を思ってはいたが、10分の3位だ。
あと他は、悲しみ、怒り等で埋め尽くされていた。
何でかって?
そりゃあ簡単な質問だ。
答えは、当時7歳の男の子が両親にかまって貰えないんだぜ。
皆も経験しただろう歳。
小学1年生の息子がいる親さんなら分かるだろう。
駄々っ子、我儘な子、読み書きが出来るようになる頃。
等色々あるが、そんな子に、両親が着かなかったらどうなると思う?
まぁ、俺の場合両親共働きだったから、お隣のおじさんの家によく行く事もあった。
だから、今日も
「お隣のおじさんの家に行ってな」
と言われた。
正直、悲しかった。
親に祝ってもらえない。
羨ましかった。
他の子は、祝ってもらえるのに。
何で、僕だけ…
でも、親には逆らえない。
だから、
「はい」
と言ってしまう。
そんな自分に腹が立った。
何で聞かないんだ!怖いのか?聞けばいいじゃないか。
自分をどう思っているかを。
という、心の声にも。腹が立った。
今思うと、しょうもない事だった。
しかし、昔はそうでは無かったのだろう。
結局、隣のおじさん、霧島さんと言っただろうか?
その人の家に来ることになった。
「では、よろしくお願いします」
お父さんは、そう言って病院に大急ぎで行った。
「じゃあ、晃君。今日何する?」
「…祝って」
「何を?」
「誕生日」
「ふふふ、そう言うと思ってケーキは用意してるよ」
「本当!?」
霧島さんは、優しい。
俺の我儘でも何でも聞いて。その答えのヒントをくれるから。
7歳の子供の気持ちが分かるかのように話してくれる。
霧島さんは、どこかの、大手会社の社長らしい。
でも、お父さんと、お母さんには伝えないでと言われている。
何故か知らないけど。約束は絶対守る、それは自分の命に変えても。
おじいちゃんの辞書に載ってた事だ。
おじいちゃんは、俺が産まれて、数週間で死んだらしい。
顔も見たことが無かったが、霧島さんが教えてくれる事もあった。
「晃君は、何ケーキが好き?」
「抹茶」
「抹茶!?」
「うん」
「渋いねぇ。まぁ、用意してんだけどね」
「やったー」
「じゃあ、食べよっか。」
「「いただきます」」
「うまい」
「ははは、良かった良かった。」
ちなみに、前話したゲームを三台くれたのも、霧島さんだ。
モニター計24個、マイク3個、カメラ5台、キーボード予備も含めて、38個、マウスも、予備含め38個、イラスト用アイパッド(30、48)を8台だったけな?それに、部屋に、椅子8個、机15個、ヘッドホン20台買ってくれた。これが、7歳の時の誕生日プレゼントだった。(霧島さんからの)
それから、6年霧島さんの家に時々入って一緒にゲームをやったりした。
その間に、妹も霧島さんの家に一緒に来てた。ほとんど寝てたけど…
そして、問題の妹が産まれ7年が経った頃。
妹もついに、1年生だ。
入学式の後汚れ、怪我をし、泣きながら霧島さんの家に来た時は驚いた。
ちなみに、俺はその時中2かな?
春休みだったから、遊びに来てたのだ。
霧島さんが、「どうしたの?」
といいながら、怪我の消毒などをしていた。
話を聞くと、入学早々虐めに合ったそうだ。
入学式って親も一緒に参加するでしょ?って?
甘い、もっと、深読みしてみな。
妹達が話すには、
親が最初で次に子供、教師、別の親と繋がって行ったそうだ。
俺は、7歳以降向けようとし無かった心を親に7年ぶりに向けることにした。
っとその前に
「レイラ、モアンその肌と髪どうしたんだ?」
そう、アルビノの様な発作が出ていた。
アルビノは、産まれ月の人が多いだろうでも妹は、妹達は違った。
学校で急に発作が出たそうだ。
発作と言ってもただアルビノが発生しただけなんだがな。
その後に、虐めにあったそうだ。
「霧島さん、妹達をお願いします。」
俺は、それを聞いた瞬間憎しみ、怒り、を通りこして、失望、絶望にお追いやられた。
親に接してこなかったせいで妹がと思うと…それを確かめるために。
俺は、親のところに向かった。正確には小学校に。
「じゃあ、レイラちゃん、モアンちゃん次にその土汚れおとそっか。」
「「はい」」
「と言う訳で、早めのお風呂入ろうか。っと、僕は入れないから、美月お願いね」
「了解しました」
と言う会話を後に、学校に走って行った。
数分後
「いやぁ、貴方のうちの子どうしてんでしょうね?」
「多分、今教育を受けていると思いますよ」
母の声だ。
「そういやぁ、お宅、息子さんも居るんだっけ?」
「はい、居ますね」
「息子さんにも、‘‘ピー“飲ませたらどうです?」
「やってみますか?」
今の話的に、俺のせいではなさそうだ。
と言うか、もともとグルだったらしい。
もういい、あんたの息子を名乗るものか。
これ以上妹に手を出させるものか。